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CRe8Japan クリエイトジャパン通信

2022年1月25日更新

オーストラリアに入国する際のPCR検査は不要に

全豪オープンテニスで連日大盛り上がりのオーストラリアですが、本日はPCR検査に代わるRAT(迅速抗原検査)の話題についてお届けしたいと思います。


オーストラリアに入国する全ての人はPCR検査の陰性証明(出国72時間以内)の提示が必要でしたが、23日からはその制度を廃止し、抗原検査(RAT)の陰性証明(出国24時間以内)の提示で済むようになりました。RATはもともと、医療従事者の感染が拡大し、ドライブスルーのPCR検査場で渋滞が発生したことを受け、今年になって利用が推奨されるようになりました。当初はRATを買い求める人が殺到したため品不足でしたが、ここに来て供給が回復していることもあり、政府はPCR検査に代わる正式な検査手段として認可しました。筆者も早めに入手しておこうと近所の薬局を回りましたが、どの薬局も入口に「Sold out」の張り紙がしてあり諦めかけたところ、スーパーマーケットのサービスカウンターであっさり購入できました。

ウイルス感染者は全国で毎日何万人かは確認されていますが、オミクロン株はデルタ株と比較しても弱毒性という科学的根拠があること、また、感染ピークは過ぎたとの判断もあり、政府はどんどん規制を緩和しています。政治家ははっきりと言葉にはしていませんが、筆者からすると「オミクロン株は恐れるに足らない。経済回復に向けた政策が最重要」と言っているように思えます。


一方日本は、まん延防止措置の適用が全国に広がり、デルタ株感染拡大時と同じような政策が実施されています。オーストラリアから日本の報道をみる限りでは、オミクロン株に怯え、パニック状態になっているようにも感じられます。各都道府県で時短要請があると思いますが、その政策では感染防止は限定的になってしまい、国からの補助金もオーストラリアと比較すると少額なので、このままでは経済低迷だけが続き感染も収まらないのではと心配になってきます。オミクロンの科学的なデータをもとにした政策の実施と、1日も早く感染ピークが過ぎることを願うばかりです。

2022年1月 CRe8Japan 通信: テキスト

CRe8Japan クリエイトジャパン通信

2022年1月19日更新

日本は13都県にまん延防止措置を適用

感染者数が日本を大きく上回るオーストラリアは経済復活に向けた施策へ

今週から全豪オープンテニスが始まりましたが、世界的に注目された男子テニスプレイヤー世界ランキング1位のジョコビッチ選手の入国問題は、最終的にビザがキャンセルされ強制送還されることになりました。日本でも大きく取り上げられていたと思いますが、ここオーストラリアでも連日メディアが大騒ぎしていました。そこで今回はインバウンド情報とは直接関係はありませんが、最近のオーストラリアのビザ情報についてお伝えできればと思います。

オーストラリアにおけるウイルス感染は未だ拡大しており、亡くなられる方も増え続け、18日の死者数はNSW州で32人、全国では77人にのぼりました。ロックダウンのような厳しい規制はありませんが、やはり市民の間に不安が広まっているのか、街中はオミクロンが出現する直前と比べてひっそりとしているように感じます。政府はロックダウンの生活には戻らないとしており、生活においてもロックダウン中のような閉塞感はありませんが、感染拡大で自己隔離による働き手不足は深刻で、このままでは再び経済が停滞してしまうことが懸念されます。

そんな状況が続く中、スコット・モリソン豪首相は19日、日本人にも大きく係る学生ビザとワーキングホリデービザの申請料に関して、大胆な政策を発表しました。その内容は、これから8週間以内に来豪する学生に対してそのビザ申請料(A$630)、12週間以内に来豪するワーキングホリデーに対してその申請料(A$494)を全額返金する、といったものです。この決定により日本円で約38億円の収入を失うことになりますが、その狙いは経済の復活と人材不足を解消するために、56,000人の学生と24,000人のワーキングホリデーを呼び戻すためです。前述のとおり、ウイルスに感染し濃厚接触になる労働者が増大することで人材不足が生じ、サプライチェーンが機能せず需要と供給のバランスが崩れているのです。

オーストラリア政府はまたしても、感染抑制と経済支援の狭間で難しい決断を迫られていますが、感染者数のピークは過ぎたとの情報もあり、今後は徐々にではありますが経済復活に向けた舵取りに動き出す可能性が出てきました。そんなオーストラリアの状況からすると、日本のまん延防止措置は逆の政策だと思いますが、各国難しい決断を迫られているのは間違いないようです。

2022年1月 CRe8Japan 通信: テキスト
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